修士論文詳細

専攻産業関係学 氏名神谷 駿平 指導教員名上田 眞士 年度2025年度
タイトル非正規雇用労働者の組織化に関する研究 ー企業別組合に着目してー
内容  本稿では、2つの企業別組合による非正規雇用労働者の組織化事例に着目し、組織化によって何が実現されたかを中心に検討を行った。
 具体的に、組織化後、どのようにして組合内における正規-非正規間の意見の相違を克服し、非正規雇用労働者が抱える問題に取り組むのかを「意見調整・反映プロセス」、雇用形態による身分的分断の縮減に向けた組合の取り組みを「社会的不平等是正」とし、この二点の課題領域について、その実態を明らかにした。
 まず「意見調整・反映プロセス」に関して、意見が対立する局面において、同じ職場で働く非正規雇用労働者に対する仲間意識が正社員組合員の意見形成・変容に影響を与えたこと、また組合執行部が雇用形態が異なっていても同じ組合の仲間であるという認識の下、組合員間の平等を重視して運動や施策を展開したことが示された。
 また「社会的不平等是正」に関して、事例からは特に、正社員登用制度への積極的な関与が確認された。このことは、組合が正規-非正規という階層的な区分と分断に基づく経営的秩序を是正し、仲間内の平等を基礎とする労働者的秩序を企業社会内に構築することに向けて歩み出したと理解できよう。
キーワード1 非正規雇用労働者
キーワード2 企業別労働組合
キーワード3 質的基幹化
キーワード4 正社員登用制度
キーワード5 限定正社員