修士論文詳細

専攻メディア学 氏名林 涼子 指導教員名勝野 宏史 年度2024年度
タイトル映像メディアにおけるオーセンティシティの多層的構築ーNetflixのブランド戦略を事例に
内容  近年、商品やブランドの「オーセンティシティ(authenticity)」が消費者の関与を高める要素として注目され、映像メディア業界でもその重要性が増している。本研究は、Netflixがオーセンティシティをどのように戦略的に活用し、ブランド価値や視聴者体験を形成しているのかを分析する。理論的枠組みとして、「歴史的」「価値」「カテゴリ的」「自己」の4次元を整理し、Netflixの公式ニュースルームの記事を「ローカル」「マイノリティ」「物語」「現実」の4カテゴリに分類して分析した。その結果、Netflixのオーセンティシティは単なる歴史文化的リアリティの再現ではなく、多様な視点を取り入れた制作を通じて価値オーセンティシティを喚起する戦略的要素として機能していることが明らかになった。一方で、文化的妥協やステレオタイプの再生産といった課題も指摘される。さらに、『イカゲーム』の事例を通じ、ローカルなオーセンティシティがブランド価値向上に果たす役割を考察した。本研究は、映像メディアにおけるブランド構築の新たな可能性を示し、今後は視聴者の受容過程の詳細な検証が求められる。
キーワード1 Netflix
キーワード2 オーセンティシティ
キーワード3 ブランディング
キーワード4 多様性
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