修士論文詳細

専攻メディア学 氏名兪 宸睿 指導教員名伊藤 高史 年度2024年度
タイトル日本の新聞における中国に関する報道研究 ―コロナ時期五大全国紙の報道を対象として―
内容  本研究では、コロナ禍が猛威をふるった2020年1月1日から2023年6月30日までの期間における、日本の全国紙5紙の社説と、「中国」および「コロナ」に関連する記事を分析対象とした。テキストマイニングを用いた定量的分析と質的分析を組み合わせ、各新聞の中国報道における特性を明らかにするとともに、日本の新聞全体に共通する報道の傾向を明確にすることを目的としている。
 その結果、各紙の報道には「市民の声」の引用方法や報道の特徴に違いが見られた。『毎日新聞』と『産経新聞』は一貫して「政府批判フレーム」が主流であり、『読売新聞』と『朝日新聞』では「生活不安・変化フレーム」から「政府批判フレーム」への移行が確認された。『日経新聞』は、「経済動向フレーム」を持ちながらも、「政府批判フレーム」も一部で確認できた。また、「透かし読み」手法による分析では、中国国内の調査でコロナ禍政策を支持する「市民の声」が多数を占める一方、日本の報道ではほとんど取り上げられていないことが判明した。分析対象期間に限定はあるが、日本の新聞報道には偏りが見られることが明らかとなった。
キーワード1 新聞
キーワード2 中国
キーワード3 コロナ
キーワード4 テキストマイニング
キーワード5 フレーム