修士論文詳細

専攻社会学 氏名李 師恵 指導教員名鵜飼 孝造 年度2023年度
タイトル在日中国人留学生のライフコース選択に関する研究―個人化社会における社会ネットワークの効果や役割の考察を中心に―
内容 中国国内の高学歴化と就職難から、留学を選ぶ学生が急増しており、在日中国人留学生は社会ネットワークの影響を強く受けている。個人化が進む中、従来のネットワークの影響は低下するとされる中、在日中国人留学生においてはその影響力が強い。本研究では留学生のライフコース選択に焦点を当て、SNS・メディアが留学生の個人化を促進し、コロナ禍もその傾向を強化していることが示された。一方で、個人化の強い留学生においても、渡日前は友人や家族、留学斡旋業者のネットワークが、渡日後は友人や家族、日本語学校や塾、学校の教員のネットワークが影響を与えている。社会ネットワークは情報的サポートを提供し、個人化に伴うリスクを最小限に抑えて回避する役割を果たしており、友人のネットワークが特に強い影響を持つことが示唆された。これにより、従来の「差序格局」説に当てはまらない要素が存在する可能性が浮かび上がり、今後の研究課題となる。
キーワード1 在日中国人留学生
キーワード2 個人化
キーワード3 社会ネットワーク
キーワード4 ライフコース
キーワード5